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トップふなせいトピックス一覧変形性膝関節症の保存療法② ~リハビリについて~

2023.06.02

変形性膝関節症の保存療法② ~リハビリについて~

 

はじめに

 

 膝に痛みのある患者さんに向けて、膝関節のリハビリテーションについて解説したいと思います。

当院の解説
船橋整形外科病院は千葉県船橋市に所在し、”整形外科における専門医療の実践”を柱とした整形外科専門病院です。手術件数などの詳細はこちらをご確認ください。

 

目次

1.身体機能のチェックポイントについて

 ・膝関節伸展テスト

 ・立ち上がりテスト

2.リハビリテーションについて

3.運動療法の効果について

4.まとめ

 

1.身体機能のチェックポイントについて

 

 膝の痛みを減らすには自分の身体を知ることが重要になります。ここでは柔軟性、筋力のチェック方法について解説したいと思います。

○チェックポイント

①膝関節伸展テスト(図1)

 ・床に膝を伸ばして座り、床と膝の間に隙間が無いかを確認します。

判定:床と膝の間に隙間が無ければ正常。

   隙間がある場合は下肢後面の柔軟性が低下しています。

膝関節伸展テスト

図1

②立ち上がりテスト(図2)

 下半身筋力・バランス能力がわかります。

 測定方法:台に座り、胸の前で腕を組み立ち上がります。(図2)

 ※壁や机の近くで行い、転倒に注意してください。

 立ち上がりテスト(両脚の場合)

立ち上がりテスト(片脚の場合)

図2

判定:台の高さによってできる動作が変わってきます。(図3)

図3

図3

○大腿四頭筋、殿筋について

 立ち上がりで必要な筋肉はもも前にある大腿四頭筋、おしりの殿筋です。それぞれがどんな役割を持っているのかを解説します。

・大腿四頭筋は歩行などで膝にかかる衝撃を吸収する役割があり、膝にかかる様々な負担を軽減することができます。

・殿筋はお尻についている筋肉で身体を支えたり、バランスを保つ役割(図4)があり、動作時の安定性が向上します。これらの筋肉をトレーニングすることで膝へのストレスが軽減し、日常生活の質を高めることができます。

 図4

図4

 

2.リハビリテーションについて

 変形性膝関節症の保存的なリハビリテーションには運動療法が有効になります。上記の身体のチェックで2つの項目がありましたのでその項目に沿って解説します

○下肢後面のストレッチ

 膝関節の伸展テストで膝裏に隙間があった方はもも裏のハムストリングスと下腿後面の腓腹筋の柔軟性が低下しています。それに対する運動療法はハムストリングス(図5)と腓腹筋(図6)のストレッチを行い、柔軟性を改善することで膝関節伸展の可動域が改善され、歩行時に膝関節を伸展しやすくなります。

もも裏伸ばし

図5

アキレス腱伸ばし

図6

○立ち上がりテスト

 立ち上がりテストで40cmの台から両足で立ち上がれなかった方は立ち上がる能力の低下やバランス能力の低下しているため、歩行時に膝関節に負担がかかってきます。原因としてはもも前やお尻の筋力が低下しています。それに対する運動療法を紹介させていただきます。

①タオルつぶし(図7):もも前の内側の筋力を強化します。

 もも前の筋肉は立位姿勢や歩行時の膝を伸ばす際に重要な筋肉になります。

タオルつぶし

図7

 

②チェアスクワット(図8)、③片脚立ち(図9)ではもも前とお尻の筋肉を強化します。椅子からの立ち上がりや階段などで使う筋肉や歩行時のバランス能力を向上させるのに重要な筋力になります。

チェアスクワット

図8

片脚立位

図9

 

3.運動療法の効果について

 患者さんに合わせてトレーニング指導を中心とした体操教室を船橋整形外科西船クリニックで行ないました。変形性膝関節症と診断された患者さんを対象に疼痛3項目、身体機能評価6項目のアンケート調査を行い、教室参加なし群と教室参加群の比較を行いました。結果は体操教室に参加された患者さんで疼痛、日常生活動作に関係する項目で改善が見られました。詳細は以下に報告させていただきます。

○膝関節の痛みについて

 歩行時、階段昇降、荷重時の痛みでは教室に参加しなかった患者さんより教室に3ヵ月参加した患者さんの方が、痛みが改善したという結果でした。(図10)

図10

図10

○日常生活動作について

 日常生活動作(歩行、階段昇降、立ち上がり動作、買い物、車の乗り降り)が大変かという質問に対して、ホームエクササイズを行なっている患者さんでも改善が見られましたが体操教室に参加された患者さんに大きな改善が見られました。(図11)

図11

図11

4.まとめ

 膝関節の痛みを止めるために、ストレッチやトレーニングをおこない、筋力と柔軟性を獲得することが大切です。適切な運動を実施し、痛みをださない・再発させないことが必要です。

 当院では膝の状態を医師が判断したあと、各自に合った運動を療法士が作成し指導しています。膝の痛みで困っている場合は一度診察にいらしてください。

 

執筆:西船理学診療部 藤原教弘

監修医師:二宮太志

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